税金と聞いて「自分には関係ない」と思っている人が数多くいます。
それもそのはず、政府は国民が極力税金に興味を抱かないようにしているからです。
その証拠に、サラリーマンの税務申告は会社がやってくれるという夢のシステムを開発。
と言っても、この制度。
ドイツが発祥なんだとか。
日本では1940年に導入。
以来、国民は納税意識を高めることなく今日に至っています。
自動集金システムにより、頭を使わなくても良くなってしまったのです。
さてそんな日本の税制ですが、日本にいる以上逃れることはできません。
どうせ、逃れることができないのなら、制度をよく知って役立てなければ大損してしまいます。
この国の制度は、申告主義。
つまり、どんなに素晴らしい税特典があったとしてもその恩恵を受けるかどうかは、本人次第。
本人が申請しなければ、どんな税特典も受けることができないのです。
税特典を知って、実践しないと恩恵にあずかれないのです。
例えば住宅ローン減税。
この記事を書いている時点では、MAX400万もの減税を受けることができます。
課税所得が400万低減できるのではなく、所得税が400万ですからこれは大きいです。
しかしこの制度、住宅購入の確定申告をしなければ適用を受けることができません。
400万パーです。
例えば、ふるさと納税。
ざっくり言うと現在住民税を年間10万円払っている人は、10万円を居住の自治体に納税するのではなく、任意の自治体に納税することができます。
実質2,000円自己負担がありますので、98,000円分の負担で、各自治体の返戻金を受け取ることができます。
筆者もフル活動をしていて、年間自宅で食べるお米代、晩酌のための焼酎は全部ふるさと納税で賄うことができています。
制度バンザイです。
税制は、大きく分けて、「所得」「課税所得」「納税額」という三つのパーツがあります。
従って、減税は、所得を減らす、課税所得を減らす、納税額を減らすという3つの方法があります。
所得を減らす
所得を減らす代表格は、経費です。
サラリーマンだけに認められた、給与所得控除という名の経費があります。
例えば年収500万円のサラリーマンの場合、年間168万円の経費を自動的に認めるというものです。
年間168万円ということは、月額14万にも上りますが、年収500万のサラリーマンのほとんどはそんな高額な経費は払っていないでしょう。
サラリーマンは税制上はとても優遇されているということです。
帳簿もつけず、確定申告の手間もなく年間168万円もの経費を認めてくれるなんて、考えてみればスゴイ事です。
さて話を元に戻しましょう。
「所得を減らす」
自営業者の場合は、売上げを上げる為に支払った経費となります。
経費が多ければ多いほど、所得は安くなりますので、結果所得税も安くなります。
この項目の大きなポイントは、この部分の金額が少なくなると、社会保険料などの負担も少なくなる。ということです。
課税所得を減らす
次に、課税所得を減らすですが、こちらは所得から差し引くことができるものを増やすことです。
所得から控除できるものとしては、雑損控除、医療費控除、社会保険控除、小規模企業共済控除、生命保険、地震保険、寡婦、寡夫控除、勤労学生控除、障碍者控除、扶養控除、配偶者控除、寄付金控除、基礎控除があります。
イデコの掛け金はここで控除の対象となります。
正に申告しないと特典が受けることができない典型的な部分です。
ポイントは、この項目の金額の分だけ税特典を受けるとしても、恩恵はその金額に対する税率にしか過ぎない。
ということです。
例えば生命保険を月額7,000円かけるとすると、年間8.4万円の負担ですが、これによる生命保険料控除は40,000円となり、税率10%の人の場合、所得税の特典は4,000円に過ぎません。
また、この項目に該当する金額がいくら多くなっても、社会保険料は一切かわりません。
納税額を減らす
最後に納税額を減らすについて触れておきましょう。
住宅減税が代表格です。
直接的に税金を低減させることができるもので効果が高い所が特徴です。
住宅減税は現時点でMAX年間40万10年合計で400万もの減税を受けることができます。
まとめ
ふるさと納税、小規模共済、倒産防止共済、イデコ、など、世の中には、各種の税特典があります。
面倒な仕組みで分かりづらいのが、税制。
だからこそ挫折する人がいるのです。
しかし、挫折して何もやらない人と面倒を乗り越えて実行する人では、大きな差が付きます。
特に、イデコや小規模共済などは、長期間に渡ってやればやる程効果が出てきます。
小さな積み重ねが大きな差になるのです。
今日の自分は、過去の行動でできています。
将来の自分は、今からの自分でできるのです。
苦手意識はあると思いますが、取り組んでみましょう。
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